AND WOOL No.21 のマフラーはものすごく時間がかかることが分かったので、ちょっとずつ編むことにして、他にもやりたかったことを形にしようと編み始めました。
何かというと、トップダウンの製図をしてみたかったのです。
そもそも、トップダウンのセーターの形はあまり好きではなかったのですが、最近トップダウンでもきれいなシルエットのものがたくさん出てきて、MY FAVORITE THINGS・KNITWEAR とかのをいくつか編んでみて、作ってみたくなって。
使用糸は、毛糸ピエロの BRUNO(メリノウール80% ヤク20%)以前にケーブル模様のプルオーバーを編んで大のお気に入りになったので買ってあったもの。残念ながらもう廃番で今は売ってません。
普通に下から編むときと同じように等角ラグランの製図をして、それをトップダウンで編めるように編み図を起こしました。前襟ぐりを形作るのに、引き返し編みをすればいいことはわかっているんですが、どう編むかが難しくて試行錯誤し、ようやく脇まで編めたので、後は袖と身頃に分けてどんどん輪で編むだけです。
そろそろ夏物を編み始めないといけないので急いで仕上げなくちゃ。
BRUNO で編んでいるトップダウンセーター、今ここ。
両袖、身頃の途中。全部途中な訳は、袖口と身頃の裾に編み込み模様を入れようと思っているからです。
編み込みは続けて編みたいので両袖は手前で一旦休めて、身頃がもう少しで模様手前。
やっぱり、普通にメリヤス編みするのと編み込みとでは「手」が違うので、一気に編みたいんです。
あともうちょっとででき上がりそうなんだけど、もう今シーズンは着られないかな...
あ、そうそう、PRYM のエルゴノミックシリーズの輪針使ってみています。
両袖は KnitPro、身頃は Prym のどちらも3.5㎜です。同じ号数なので当たり前と言えばあたりまえですが、ゲージも変わらないし編地も特に変化なし。普通に使いやすいけど、なんかね、親指の付け根が痛くなる。
編むときにちょっと押す力がいるんだなぁ...なんでかなぁ...
BRUNO で編んでいるトップダウンのプルオーバー、袖口と身頃の裾にいれる模様はこんなです。
ブルーノは、撚りがしっかりしているし、比較的サラッとした糸なので、編み込みにあまり向いているとは言えないのですが、なんとかシンプルな模様で乗り切りました。
編み込みはあまりやらないので、いつも久しぶりで、手が慣れるのに少しかかります。数段編めば調子が出てくるんですが、初めは「あぁ~、やっぱり編み込みは苦手だなぁ...」と思います。で、あまりやらないから苦手意識は払しょくできない。
まだあと片袖と身頃がありますので、とっとと仕上げなければ。
ブルーノで編んでいたトップダウンのセーター、やっと出来上がりです。
トップダウンなので、まずはストリングを通す部分を袋編みで編みはじめ、そのままネック部分を2重にあみます。2枚分の編み目を2目一度で1重にしたら、引き返し編みで前襟ぐりを作り、ラグランラインの下まで増し目をしながら輪で編み、袖と身頃に分けてそれぞれ輪で編んで、模様を入れ、リブで終わり。
襟に通すストリングを最初はエビコードでも編もうかと思っていたのですが、そういえば i-cordメーカーを持っているじゃないか!と思い出し、めったに使わないのについ買っちゃった i-cordメーカーがようやく輝くときが来ました。良かった。
一度、ちゃんとした製図でトップダウンを作ってみたかったのでトライした作品ですが、作ってみて、結局ボトムアップでいいかなって思いました。
「身頃と袖をそれぞれ輪で編み、合体させて脇から上をラグランラインで減目しながら輪で編む」で、とじはぎなしで編めますからね。襟ぐりもその方が作りやすいし。
わかってはいたんですが、一度自分で製図してみたかったので良い経験になりました。やっぱりね、と納得。
もう暖かくなって、着られるのは次の冬ですね。